真実告知の必要性

  • 2015.09.21 Monday
  • 03:01
このたび昨年の10月に中京エリアで放送されたドラマ「マザーズ」が平成27年度日本民間放送連盟賞番組部門で最優秀書を受賞しました。これは昨年の文化庁芸術祭での受賞と併せて2冠ダブル受賞した事になります。
本当に嬉しいですし当会の取材を3年前より追い続けて下さいました中京テレビさんには心より御礼申し上げます。
名古屋に本部を置いた2年間、この出会いがなかったら今のBPはなかったと思います。
いつも陰ひなたとなり私たちの活動を力強くご支援下さり時には私の愚痴まで聞いて頂き、過去の困難な時代の思い出話や将来の構想などいつも共に熱く語っております。
「メディアの協力は1つだけでもいいからあるといいですよ」とある方からアドバイスを頂きましたがBPにもこんな強い味方がいる事を皆さん誇りに思って下さい。

何かあればいい事も悪い事もいつでも聞いてくれたり心配して下さったりメディア側から気を使って情報を下さったり本当に助かります。私との信頼関係も出来ておりいつも何かあるとご相談させて頂いております。
今後もなが〜いお付き合いになると思いますがよろしくお願いします。

しかしこの発表は嬉しいですね。
誰が見てもあのドラマは素晴らしいですよね。70分ではありますが見ごたえがあります。しかし全国放送にならないのが今でも残念です。本部の茨城でさえ見られないのですから。皆さんで親元の日本テレビさんにお願いしましょう!!
そして嬉しいニュースはまだ続く、このドラマ「マザーズ」第2弾が10月から撮影が始まります。また違う特別養子縁組の内容でクランクインします。今年もエキストラを募集するそうですからね。
BPの皆さんで参加したい方はどうかご家族で出て下さい。記念になりますよ。何だか噂では・・・シンポジウムの再現があるとか。
もう今年は私は出ません。騙されて出てしまいましたが私は黙って意見してます。
詳細は決まればお伝えします。もう今回も内容をチラリ聞きましたが・・・いいですよ。期待しましょう!

さて表題にも記載しましたが成人して自分が養子であることを知り苦しんでる方々からお便りを頂いております。
結婚して始めて戸籍謄本を見て分かった方や親から養子だと言われて自分は誰の子か、なぜ養子に来たのか悩んでいる方など成人してから何らかの形で秘密にされて事実を知るという事はやはり非常に養子として苦しい思いをすると感じました。
当然、BPからの縁組でないのを理解した上でどうしても相談したいと言われてなぜ私達は情報開示なのかを説明しました。
そしてか必ず3歳前後から真実告知をスタートさせることの重要性も伝えた上でこの方々は口をそろえて「BPさんのような団体に養子に出して欲しかった」と話されていました。

養親が教えない事が1番良くない。
後で成人したら自然に知れば大人だから大丈夫だろうは通らないと思いました。
成人していたら尚、苦しむと思います。
「隠すほど酷い理由で養子に来たのか」「自分が誕生した事を隠されるのは自分が生まれて来る事を望んでいなかったのではないか」こうなるとなぜ自分は生まれてきたのだろうというタイトルにぶち当たります。
そして考えれば考えるほど闇に入り込み悪い方へと想像して行きます。誰も信用しなくなります。

私は直接面会したのではないですがメールで考えられることを言いました。
またBPに来た相談として回答しました。
皆さんこうなると自分のルーツを知る権利を主張し「そうしないと自分は納得できないでしょ」と言いました。
理由は養親に聞くのが1番ですが親子関係はその状態ですから最悪な方もいらっしゃいました。
親から知っていることを聞いてもらう方がいいのですがそれが出来ない場合・・・そう裁判所で確定審判調書を閲覧できるのは養子のみであることをお伝えしました。しかしこれを見ることにより自分が知らない産みの親の事実を知る事になりそれは壮絶で想像以上であるかもしれない事も伝えておきました。その全てを受け止める覚悟がないと自分がもっと落ち込み自分でなくなるかも知れない、衝撃的な過去を知る事になるかも知れないとまで言いました。そして最後はその事実を受け止めて上げる事になると思います。
やはり何があろうと産みの親の事は皆さん知りたいそうです。
なんにつけ「覚悟」は必ず必要なのです。子供を育てる覚悟・生む覚悟、どちらもないと成立しないのがこの特別養子縁組なのです。口で言うより簡単じゃないですよ。人様のお子さんを自分の子として育てて行くわけですから。
でもそうしないともう親にはなれない、子育ては出来ないのもこの特別養子縁組なのです。

私はこういう相談を頂くたびにBPの情報開示は間違っていない、真実告知は絶対的に重要だと思い知らされます。
小さいうちから少しづつ伝えて行けば子供が養子である事を嫌がったり傷ついたりはしません。
生んでない事実なんて生まれてすぐに夫婦で育てて行くのですから何でもない事なのです。
生む10か月間より死ぬまで親子となる人生を共に歩む方がどれほど永く大変な事かそして幸せか、親になったからこそ1人の人間を抱っこからハイハイ・つかまり立ちに歩くようになり、ミルクを飲ませ、離乳食を食べさせオムツのサイズを変えながらうんちの臭いの強度を確認しながら1歳づつ成長させていくわけです。
大事に大事に、「もうこの子がいない人生なんて考えられない」と思う訳ですよ。そうですよね皆さん!!
何があろうとこの子を守らないといけないとここで夫婦は親になる覚悟が更に強くなるのです。
たとえ親子喧嘩しても子供が怒って家出したとしても帰る家は「ここしかない」親のいる家のはずです。
私は自分で養子を迎えてそう思ってここまで来ました。
たかだか15年ですがこの子はいつもこの家に戻って来る、親元へ必ず戻って来る、だから将来したいことがあれば喜んで送りだすつもりだしどんな相手と結婚し遠くに住んでも生まれた家として今の家を守り帰れるようにしたいと考えています。

それは養子を迎え子供を育てているから思う事です。
真実告知をしなければほんものの親子とは言えないような気がします。
親子関係が崩れてしまうからです。
教えた方が崩れてしまうのでは?とよく聞かれますが違います。教えないから崩れて親子関係が崩壊してしまうのです。
大事にされた話を聞いてそして感じて成長したら崩壊する事なんてないはずです。感謝こそすれ壊れたり親子の縁を切るなんて絶対にないと思います。

成人して養子である事を知った方々は口を揃えて「なぜもっと早くに事実を教えてくれなかったのか親を怨む」と話していました。
そして産みの親は「自分をどう思い養子に出したのか」が知りたいそうです。
私がBPに来た実親達の事をお話しました。
「誰も喜んで養子に出す親はいないと思う。やむにやまれぬ事情がありもうそれしかないと判断したから。養子にだす方が子供には幸せだと感じたからだと思う。決していらない子だという思いで手放してはいないと思うよ」と言いました。
だって証拠に実親は出生届を出してくれたし中絶しないで(できなかったとしても)生み出してくれた命なんだよね。戸籍謄本には実母の名前しかない事が多いけどそれでも片親だけでも記載されているのはありがたい事だと思うよ。片親だからこそ一人で育てるのは無理だったんだと思う。これは育てられる人が育てればこんな元気で可愛い人間に育つことになるんだよ。この世にいらない命なんてないの。みんな大事な大事な命なんだよね」と言いました。
私のその人の親でもないし関わった人間でもないけどうちに相談に来る親達を見て言わせてもらいました。
十分に納得して下さいました。
「自分は生まれて来ていい命だったんですよね?生きていていいんですよね?」と何度も聞きました。

「そうそう、大事なキラキラ光る命だよ。誰も知らないかもしれないけど明るい太陽・・・お天道様(古いいい方だけど今はこれがぴったり)はちゃんとあなたを見てますよ。堂々と生きて行って下さい」といっちゃいました!

こうして特別養子縁組が施行されて27年、いまだに告知すら告げられていない成人した養子がこうして悩んでいる事を皆さんお考え下さい。どうしてスタートする際に「真実告知は必ず小さいうちにするように」と裁判所も言わなかったのかと思います。
言う裁判所もあるようですが定着していません。

あのドラマでもその一部が出ていますが母子寮を見学し代表に会い話を聞いて納得する養子ですがきっと将来、子供たちがここに来たら同じように教えて上げると思います。
そして実親さんの様子を見て自分自身を知る事になりますがそこには命の大切さが必ず伝わると思います。
「生まれて来てくれてありがとう」とみんなに言いたいです。

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