弟君の幸せ

  • 2013.12.24 Tuesday
  • 02:33


 寒さが厳しくなりました。
今年もあとわずかとなりました。
今年の年末はそう忙しくないはずでした!11月までは。
ところが・・・「動画配信」を見たと言う相談者が相次ぎばたばたと入り出して忙しくなり始めたかと思いきや・・・なんと年末では最高の7人の小さな命が誕生しました。

先週から私は富山県に山梨県に兵庫県に北海道にと連日赤ちゃんの退院とお迎えにコウノトリに乗り飛び回りました。
そして今週はサンタクロースになり赤ちゃんのプレゼントにまた飛んでおります。
早くしないと年末大勢の赤ちゃんとカウントダウンしないといけなくなります。
ちまたでは楽しいクリスマスだのお正月の用意だの・・真っただ中、横目に私はひーひー言いながらおちびさんたちを運んでおります。

今年誕生した赤ちゃんですから今年中に新しい親元に引き渡したい・・・その一心です。
しかしきついこの時期。
ベビーシッターも大変です。ごめんなさいね。

土曜日に北海道から帰宅しましたが翌日は大荒れの大雪になったとか。
欠航便が100機以上とニュースで言ってました。
いい時に帰宅しました。危なかったなぁもう!

今年の北海道はまめでしたね久々に・・・
協力病院の院長先生や師長さんにも何回もお会い出来ました。
今回の実親さんも緊急の相談で協力病院を紹介し診察後すぐに出産となりました。
ぎりぎりセーフというところ。
普通ならば医師に大目玉を頂くところこの病院は院長も看護師も責めたりしません。
優しく送り出してくれます。
実母さんに面会し北の大地の素朴さと言うか大変純粋な実親さんで自分の生活も楽じゃないのに会にお世話になったからと暖かいカンパを頂きました。
とても頂けないと言ったのですが「どうしても自分の気持ちだから」というので頂きました。
大事に使わせて頂きます。もったいないなぁと思いました。こういうのが尊いお金ですね。

そして秘密にしていた出産ですが上の子に話してしまい「そうだと思った」とお子さんが言ったそうですが母を思い感じてはいても言わずにいたそのはからいがなかなか普通の子には出来ないと思いました。
「赤ちゃんは退院したら新しいお父さんとお母さんにところに行くんだよ」と言うと「弟君が幸せになるならいいよ。弟君は幸せだねお父さんとお母さんがいて」と言ったそうです。
ここはお母さんだけなので。
この上の子の優しい言葉に私も胸が熱くなりました。
今後は子供の成長のアアルバムを見るのを楽しみに母子頑張るそうです。
「大きくなったら弟君と会えるよね」と言ったそうです。

兄弟がいると分かったら会いたいと思うのが当然、誰も拒否出来ないと思います。
このお子さんはしっかりお母さんを支えてくれると思いました。
この日はながい時間、赤ちゃんといる時間があり十分に話が出来たからと言ってました。
Uチューブでマザーズの動画配信を見て一目で「ここに決めた!」そうです。
他にはどこも検索しないでBPにお願いしたいと思ったそうです。
「子供の事はやはり手放しても将来忘れる事はないし気になります。自分でどうする事も出来ないけどBPの親ならば必ずこの子を幸せにしてくれる」と感じたそうです。
HPを見ても掲示板や家族写真など本当に勇気づけられたそうです。
自分のような事情で手放した子供を大事にしてHPでその様子が伺えるのは本当に楽しみであり励みになるそうです。

中には掲示板にはあまり投稿すると実親さんが刺激を受けて返してくれと言われたら大変だと書き込みや写真の投稿を自分で制限されているとか聞きますがそれは違います。
キャンセルする理由はそういう事ではありません。
一部考えのおかしな方はいるかもしれませんが・・・
大半の実親さんは養親達の書き込むを待っていますしアルバムを頂くのも勿論嬉しいですが毎日更新されるBPのHPを訪問し掲示板や写真コーナーなど確認できるのもまた楽しみだそうです。

子供への贈り物の写真が掲載されて贈らない親も勿論いますが贈らない親にはそれなりの理由もあります。
「すでに先方の子供だから」と言う方や「今は時期じゃないと思うので」とか「働いてお金を貯めてから人並みの事をしてやりたい」という実親さんたちです。
掲示板に贈り物の写真が出て妬んだり焼きもちを焼く親はいません。
「今はこういうおもちゃが人気なんだ。参考になった」とか「私はお金がないから絵本だけでもいいかな」とか「私にとっても初孫なので何かしてやりたい」という祖父母の方からもお声かけを多く頂きます。
養子に出すことは「けじめ」の1つでもあるでしょうが我慢して忘れようと苦しい思いをしたり心残りがずっと頭から離れずに心に傷を負う事や更に不安定を起こさないのか。

実親達によく質問しますが「アルバムを見て返して欲しいとかいう気持ちになるか」「掲示板で子供の様子を知り里心がつくか」と聞くと全員「そんな思いはない。あんなに大事にされて可愛がってもらっているのでありがたくて感謝しかないですよ」とみんな同じ回答です。
だから「うちの子の様子が全然出て来ない。他の赤ちゃんはいいなぁ」と羨ましいと話す親もいます。
実親達は決して掲示板には自分からは投稿はしません。やはり勇気がいるのです。
でもまず出した親はほとんどの親が訪問しています。
交流のある実親達も沢山いますのでメールや電話で話てくれます。
「だよね」「やっぱりそうだよね」と自分の考えは間違っていないなと思いました。

多くの実親たちがこの会から巣立ち再スタートしておりますが私達がお願いすることもありますが自ら「ある雑誌の取材を受けた」とか「メディアの取材を受けて放送になります」などといくつも知らせてくれるようになりました。
マザーズの続編が年末に放送になりますが来年の分にまた違う実親さんが出て来ますがその方も自ら協力して下さったそうです。
「だってあんなにお世話になったのですから恩返しさせて下さいよ」と言われて驚きです。
「全然未だにだ〜れにも知られていないし自分が少しでもお役にたてたならば嬉しいです」と言って下さいます。
大きく成長したなと思いました。
毎日、頑張ってお仕事して疲れた時には子供のアルバムを出して眺めて「また明日頑張ろう!」と仕切りなおすそうです。
「アルバムは私のお守りです」なんて言って下さる実親達も沢山います。
説明会に持参する実親さんOBもいます。

自分の子だから自慢したい・・・実親も親ばかしたいのです。
養親が気持ちを込めて作ってくれたアルバムです宝物なのです。
そういう気持ちを養親は知って下さい。

私はいつだって現場を見せられます。
HPや口には出せない沢山の経験をします。
苦い水を飲むときも口惜しい言葉で言われる事もあります。
激怒しても何も言えない時も沢山あります。
実親と共に実親をかばい唇を噛んで我慢して謝る時もあります。
共に同じ思いをしたからこういう親達は感謝を忘れません。
共に泣いたから恩を感じて返そうとしてくれます。
嬉しいじゃないですか、またけなげじゃないですか。

「BPに来て自分の親でもないのに困っている自分たちに支援物資を送って下さるなんてどこにもない」と人の情けに触れて泣く親もいます。
どれほど一人で寂しい思いをして来たことか。
会の考えに反する方や考えの違うかたもいらっしゃるでしょうが、自分たちが子供がいない時の事や不妊治療で苦しんでいた時の事を思い出して下さい。
夫婦でドン底にいる気持ちの時にこんな未来が想像できたでしょうか。
いま、自分たちが親になれると考えられたでしょうか。
苦しい時、人は誰でもわらをもすがる思いになります。やれることならば何でもすると言う一生懸命な気持ちになりますよね。
そういう時にご縁が生まれたりします。その頑張りが実るから天に通じるのではないでしょうか。

それなのに子供が来たら、縁組したら会とは疎遠になり連絡も途絶え陰では耳の痛いささやきをする親もいるとか、どこにもあることですが自分がこんなに頑張って1組の縁組家族を誕生させる為に日夜寝る暇も子供と過ごす時間も捨てて活動しているのにいつの間にか遠ざかりなにもなかったような家族になるつつある事が悲しいです。
そうなると実親さんは心配します。会の一員であるからこそ安心して頑張っているのですから情報がなくなる事が実親には1番耐えられないことです。
当会は情報開示の団体です。それがよくて実親も養親も相談して来ます。
それがあったからこそ相談したのです。

今や国はあっせん規制法なる法案を作りつつありますがこの中には養親に関しても規律が厳しくなります。
また告知や縁組後の養親のケアに関してもうるさくなります。
縁組後、何もしない団体も多くありますがそれはそこまでやると団体の方もやる事も増えて大変だからです。
しかし縁組だけが目的だと考えている親もいるのでこれもいけないと親としてのその後も見るようになります。
真実告知を指導していない団体もありますがそもそも特別養子縁組とは実親と縁を切るので将来、養子に行った子とその後誕生した子が出会い婚姻などしないようにと言う事も強く含めてできた法案です。実際兄妹か姉弟の関係ですからこれは絶対に避けなくてはいけません。
ですからその意味でも真実告知は必要となるのです。

ただ養子縁組した親子だとか実の親がいるだけではなくこの点が重要だと思います。
私も裁判の時に裁判所から何度か聞かれております。
「真実告知の指導はしているか」「縁組後の親の交流やケアはどうしているか」年を追うごとにこの質問は増えています。

お一人お一人が原点に返り思い悩んで欲しいと思う毎日です。
大所帯になるといろいろな考えや思わぬ行動をとる方も出て来るのは分かっていますがこんなに必死でレスキューしていて傷つくことは聞きたくないですね。
去る者は追わず来るものは拒まず・・・がいいのでしょうかね。


ぬぐるみのツリー

子供へのクリスマスプレゼントがいっぱい
これは半分です。
(実親さんから)



代表して7人中の2人・・・カップルです 

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