病院が特別養子縁組斡旋に乗り出す

  • 2013.09.25 Wednesday
  • 15:44
 先日、読売新聞で大きく掲載されておりましたが産婦人科医達が特別養子縁組斡旋にチームを組んで活動する旨の記事が出ていました。
埼玉県の鮫島先生が主体となり声をかけてスタートしたようです。

鮫島先生は中絶をよほどの事情がない限りしない先生で有名です。
相手の男性がいれば呼んで二人で育てなさいと説得する方です。放送を見て当時驚きました。
当時、「その子を下さい」と言う本を出して話題になり感銘を受けました。
まさか自分がこの先生と関係の研修会などで顔を合わせるとは思っていませんでした。

あの新聞記事を読んで感じた事は多分、意志に賛同された医師たちは今は凄く熱く燃えていらっしゃるだろうなと・・・
小さな命をこういう養子縁組で救える・・・なんて素晴らしい事だろうと。
1件でも実例が出たらそれは感動と今後のやる気十分に沸いていらっしゃるだろうと思います。
こうして産婦人科医や病院が養子縁組で幸せになる事を理解して下されば本当に私達も嬉しいです。
でも命を救う為には診察と出産だけでは収まらないと言う現実があります。
その後実親の支援も考えているそうですし病院としての取り組み方も民間とは多少違って来るのではないかと思います。
裁判所でさえ同じ特別養子縁組を審議するのに裁判所のカラーが出ます。
行政も同じです。
新しくスタートしたのでどのようになるのか興味のあるところです。

BPの場合はどこもしないであろう実親のお迎えや保護まで実施しています。
母子寮の確保も出来ます。
そこが大きな違いでしょうか。
交通費がないから移動できない場合もスタッフがお迎えに行きますし母子手帳や住民票の移動なのでも場合によってはしなくてはなりません。

問題が多ければ多いほどやる事も多くて苦労が絶えませんが元気に産まれて来たら全部報われます。
病院まで辿り着くまで大変な道のりがあります。
どんなに立派な有識者がいてどこまでやるのか、病院だから多方面に手が出せると思います。
病院だから費用的な事はかからないと思います。それは養親にとってはいい事です。

そして病院は寄付は取らないと定番にしていますが私たち民間は何らかの費用を取らないと無料では活動出来ません。これは大きな違いかも知れません。
年間1組や2組ならまだ何とかやれるかも知れませんが昨年のように50組以上も出ては無料では絶対に運営は出来ません。
病院側が医師や看護師はその病院からお給料を頂いているでしょうからそれはいいでしょうが私たち民間は入るところがありません。
善意の寄付や手数料を頂くと言う事になります。
無料で協力して下さる方がいてもいつも無料というと長続きしないし苦労の伴う事はお願い出来ないでしょう。

20の産婦人科病院が名乗りを上げていましたがやってみたらこの活動の奥の深いものが見えて来ます。自分もそうでした。
苦労や大変さは半端じゃない事も分かると思います。
1番に重くのしかかるのは・・・実親のキャンセルでしょうか。
勿論、自分で育てる事になったのはいいのですがそれまでに発生した費用を勿論キャンセルの場合は自分が清算する事になりますが払えない場合や払わない場合も出て来ます。
費用が全てではないですが大きな問題です。
医療費は高額ですから。
そして未受診や緊急搬送された場合や保険証がない場合は物凄い額になります。
それが解消されたら何もいう事はないのですが子供は育てるけど費用は今から何とかすると言ってもなかなか何ともならない事が多いのです。

この養子縁組とは人の気持ちが大きく左右される問題ですから本当に難しいし先が読めない。
母性は強しです!

自分もこの10年以上の経験から予想以上の苦労をしました。
頑張っていても誤解されたり集中的に非難の嵐にされることもあります。
それはみんなまだこの養子縁組を知らないからです。
「よう〜し、赤ちゃんの命を救おう」と意気揚々と頑張っていても段々分かる事が出て来ると思います。その大変さが・・・
しかし成功した時の喜びはなにものにも変えがたいです。
その味を知ってしまうとやめられないと言う医師も増えるでしょうね。

産婦人科の医師たちが立ち上がったのはいいのですがそれならば民間と協力して連携して下さる方がどれほど助かるか。
いつも感じていることです。
このベビー救済に協力病院はつきものだと思います。
先日、3つの産婦人科医にこの件で聞かれましたがその医師たちは「自分たちは出来ない」と言ってました。「民間にお願いした方がよくやってくれると思うから」「医師は安全で元気な子供を取り上げる事に専念し後は民間に任せた方がどちらも自分の配分した仕事に専念できると思う」とおっしゃっていました。
養子縁組反対の病院の医師は顔をゆがめて「こんなの行政がもっとしっかりやればいいんだよ」とぼそっと言ってました。
協力病院を作る時によく言われた言葉です。
そして「民間なんて何をしているか分からないからな」と言う言葉も多くありました。
普通ならば病院と民間が連携出来れば最高のベビー救済が出来ると思いますが病院がどう考えているかが気にかかるところです。
どちらにも出来る事とできない事があるからです。

今後もしばらくは自力でBPは限られた病院と連携して行くことになるでしょう。
少しづつメディアでの放送をご覧になった医療関係者から協力の輪が広がり出しました。
大きな病院として兵庫県と札幌の病院には本当に感謝申し上げます。

病院側の方針の養親は里親登録が必須条件です。そのかわり年齢制限は当会より更に少し上までOKのようです。それで助かる親がいます。
どこで決めるのかはご自身たちが考えて決断すればいい事です。
全てはご縁から始まりますので。

でも当会のように実親側と養親側が縁組後も会を通して交流出来るのはやはり今後も多くはないでしょうね。
自分たちはいつも実親がどうしたら安心して子供を手放してその後立ち直り元気になるだろうと考えながら活動して行くつもりです。
実親OBもどんどん増えていますからその親達にもリクエストや感想を聞いて改善したりして行きます。
まずは「安心」と言う言葉が聞けるように考えて行きましょう。

それから情報開示に関してですがBPでは実親には推薦した養親のプロフィールを渡しその後お手紙や誕生日の贈り物なども渡す事が出来ます。成長のアルバムを差し上げます。
でも会を抜きにしての双方のやり取りだけは禁止しております。
郵送費を心配して下さる親もいらっしゃいますが会で出しますので(実親の場合)ご安心下さい。
養親も会を抜きに実親さんと交流したいと言う方は1組もいらっしゃいません。
これはどこの団体も禁止しております。
情報開示なだけでもBPは日本でも珍しい取組なのでそれ以上の事は現在では実施することは考えておりません。

子供との再会は実親が立ち直っていることが条件ですが2歳までならば再会は可能にしています。3歳になると信実告知をスタートさせる親もいますし子供もある程度話も出来ますし何でも分かります。
延々と子供と再会できるなんてところはどこにもありません。
それだとどんな養親でも不安になりますし子供も告知前ですから混乱します。
養子縁組した意味が無くなるような事はしたくありませんからご理解下さい。
まず他団体では情報はcloseです。再会など20歳を超えないとまず無理です。
その違いをお違えないように願います。

養子縁組はある程度は「けじめ」の問題でもあります。
あれもして欲しい、これもして欲しいというような事になれば我儘と言われてしまうのではないでしょうか。
他の団体と違う良さがよくて相談されてくる実親さん達ですが今のところ再会に関しては今以上の事は考えておりません。
とにかく他の団体との方針を十分に見比べて相談して下さると助かります。
   

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